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中学校の定期テストは範囲が広く、時間をかけて計画的に対策する必要があります。生徒がテスト範囲の内容をしっかり理解したうえで、テストに臨めるようにするためには「いつからテスト勉強を始めさせたらいいのだろう」と悩む先生も多いでしょう。
この記事では、中学生の定期テスト勉強について、以下のような内容を整理していきます。
・時期ごとのテスト勉強の進め方
・テストに向けた勉強計画の立て方
・科目別のテスト勉強法
定期テストに向けて、生徒にどのようなペースで学習を促したらいいのかがわからないという先生は、ぜひ参考にしてみてください。
また、テスト勉強を効率よく、集中して進める方法についても解説しています。勉強習慣づくりに課題のある生徒がいる、という先生は一緒に勉強習慣を見直すきっかけにしてみてください。
テスト勉強はいつから始める?時期ごとのテスト対策の進め方
定期テストの勉強は、2週間前を目安に始めるのが一般的です。しかし中学校のテスト範囲は広く、直前に詰め込んだだけではなかなか得点につながりません。定期テストで満足いく結果を出すためには、3週間前から少しずつテストに向けての対策をしていくことがおすすめです。それによって、余裕をもって復習や演習に取り組むことができ、得点アップにつながることが期待できます。
ここからは、時期ごとにテスト対策の進め方を解説していきます。
3週間前には計画を立て始める
定期テスト2週間前には本格的にテスト勉強を始められるよう、3週間前には大まかなテスト勉強の計画を立て、少しずつテストに向けての勉強を始めるとよいでしょう。計画を立てるためには、以下のことが必要になります。
・科目ごとのテスト範囲の確認
・提出物の範囲と内容の確認
この時期にテスト範囲表はまだ配られていないことが多いため、授業中に先生が伝えるテスト範囲などの情報を聞き漏らさないよう、生徒に声かけしましょう。
大体のテスト範囲を把握できたら、テスト当日から逆算して計画を立てていきます。勉強計画の詳しい立て方については、下記「テストに向けた勉強計画の立て方」にまとめています。
2週間前は基本事項の確認・暗記を中心に進める
テスト2週間前から、勉強計画をもとに本格的にテスト勉強を開始します。テスト2週間前は、「用語の暗記」と「基礎問題演習」に重点を置いて取り組むよう生徒に促しましょう。
英単語・漢字・理科社会の用語は、テスト前に限らず日頃から暗記カードやアプリを使って毎日少しずつ定着させることが大切です。テスト2週間前からは、テスト範囲の用語を網羅できるよう逆算して計画を立て、普段よりも学習量や復習の回数を増やしていきましょう。
基礎問題演習は提出物となっているワークや教科書準拠のワークを中心に行うと良いでしょう。間違えた問題は後で解き直せるようにチェックして、確実に解ける状態になるようサポートしましょう。
教科書準拠ワークの使い方について詳しく知りたいという方は、以下の記事を参考にしてみてください。
▶教科書準拠教材の使い方ガイド|メリット・注意点・選び方とおすすめ教材「Keyワーク」
1週間前は演習・アウトプットを中心に進める
テスト1週間前は、ワークや学校のプリントを繰り返し解き、勉強したことをアウトプットしていきます。苦手な単元を優先的に勉強し、間違えた問題は解き直して、解ける問題を増やしていくことが大切です。提出物はしっかり完成させ、副教科の復習もするよう促しましょう。
2日前~テスト当日は最終確認
テスト直前の2日前~当日は、総仕上げをする時間です。ここまで勉強してきたことがしっかり定着するよう、最終確認をしていきます。全教科の重要ポイントを確認し、苦手な単元も得点源にできるよう重点的に復習するよう促しましょう。
また、当日に向けて生活リズムを整えていくことも大切です。テスト当日は十分な睡眠と朝食で、心身ともに万全な状態で臨めるように声かけをしましょう。
「いつまでに」「どこまで」勉強を進めるかという大まかな流れのイメージを、生徒自身が持てているかが重要です。テスト当日までの流れを、計画を立てる段階で生徒と一緒に確認しておきましょう。
テスト成功に向けた効果的な勉強計画の立て方
定期テストに向けた勉強計画を立てることは、限られた勉強時間で目標点を目指すためにとても重要です。「いつ・何を・どのくらい」やるのかを明確にすることで、生徒は迷いなく勉強を進めることができるでしょう。
また、中学校のテストは短期間に複数科目を行うため、バランスよく勉強をしていくことが必要です。偏りなく勉強を進めていくためにも、勉強計画は大切なものになります。ここでは、テスト勉強計画の立て方について、2つのステップに分けて解説していきます。
初めにやることリストを作成する
テストに向けた勉強計画を立てる準備として、まずテストまでにやることをリスト化し、洗い出すことが大切です。学校で配布されるテスト範囲表を見て、生徒と一緒に以下のことを確認しましょう。
・ワーク・プリントなど、提出物はどのくらいあるのか
・英単語・漢字など、暗記が必要な部分はどこか
・ワークやプリントはそれぞれ何回解くか
・苦手科目・授業で理解が浅い内容など、重点的に取り組むべき内容はどれか
・副教科の復習はどのくらい必要か
この洗い出しの作業で出た内容をスケジュールに当てはめて、勉強計画を立てていきます。
逆算してスケジュールを組む
テスト勉強は、テスト当日から逆算してスケジュールを組んでいくのがおすすめです。主な組み方としては、「インプット(理解・暗記)」→「アウトプット(演習)」→「総復習」といった流れがあります。
また、やることを詰め込みすぎたり、同じ科目ばかり続けたりすると、勉強中に集中力が切れやすくなるので、無理しない分量でバランスよくスケジュールを組むと良いでしょう。計画が崩れたときのために調整日を作ることも有効です。生徒と相談しながら計画を立てていきましょう。
先生としては、担当の生徒が目標点を取るためにどのような勉強を重点的に行っていくと良いかまで考えておくと良いでしょう。重点を置くべき勉強が「基本的な問題の反復練習」なのか「発展的な問題に対応するための練習」なのかによって、スケジュールの組み方も変わってきます。
科目別おすすめのテスト勉強法
テスト勉強を進める際は、科目ごとの特徴を理解したうえで進めることが大切です。ここからは科目ごとにテスト勉強の取り組み方をまとめていきます。
国語:基礎知識暗記から演習へ
国語は、「基礎知識の暗記」「本文理解」「演習による定着」の3段階で進めると効率的です。まずテスト2週間前には、漢字や古文単語などの暗記を開始しましょう。
そして、説明文は「筆者の主張」、物語文は「登場人物の心情変化」、古文は係り結びなどの基本文法を確認します。授業で確認したことがテストに出やすいので、学校のノートをしっかりと見直しながら復習することが大切です。
ワークは、テスト範囲のページを一通り解いた後に、間違えた問題を重点的に繰り返すことが得点につながります。
数学:基本問題を確実に
数学は、「理解→演習→解き直し→応用」の流れで進めると良いでしょう。公式や定理を確認しながら、テスト範囲のワークを繰り返し解きます。難しければ、教科書の解説やワークの例題部分を確認し、基本的な問題は確実に解けるようにしておきましょう。
演習で間違えた問題は決してそのままにせず、なぜ間違えたのかを分析して、時間をおいてからもう一度解くと良いでしょう。基本が押さえられたら応用問題に挑戦し、得点力を高めましょう。
英語:早めの単語暗記から文章理解へ
英語は、「暗記→理解→演習→アウトプット」の流れで進めるのがおすすめです。テスト2週間前に英単語・熟語の暗記を開始します。単語カードやアプリを使って、毎日の隙間時間で覚える習慣をつけましょう。
また、テスト範囲のキーセンテンスや文法の確認、教科書本文の理解をします。学校で使っているノートやプリントを使って繰り返し行うことが大切です。その後、演習問題に取り組みアウトプットを行います。学校のワークや教科書準拠ワークは繰り返し解いて、出題されやすい形式を覚えるようにしましょう。
理科:基本用語や仕組みをつなげて理解
理科は、「暗記・理解・演習」をバランスよく行いましょう。まず、教科書に出てくる「光合成」「イオン」といった重要な用語を確実に覚えます。このときに、図を書きながら覚えると仕組みも一緒に記憶に残りやすくなります。
また、学校で使っているノートやプリントを見直し、仕組み・原理だけでなく、実験方法なども復習しておきましょう。物理分野(力・電流・仕事など)では計算問題が出やすいので、ワークや教科書の問題を繰り返し解くことが大切です。
社会:関連事項までセットで覚える
社会は重要語句が多いため、語句の暗記のみに多くの時間を割いてしまう生徒もいるかもしれません。しかしそれだけではなく、一つひとつの知識のつながり、背景まで押さえておくことが重要です。地理は、国名・都市名・地形・気候区分などを地図とセットで覚えましょう。歴史は、重要な年号・人物・出来事を「流れ」で整理します。公民は、政治制度・憲法条文・経済用語をまとめて暗記すると良いでしょう。
テスト2週間前から、それぞれ自分なりにノートでまとめて整理しながら、覚えていくのがおすすめです。学校で使っているノートやプリント、授業で確認した資料なども必ず確認しておきましょう。
実技科目:学校のプリントをフル活用
副教科(音楽・美術・技術家庭・保健体育)も、しっかりと対策しておきましょう。副教科は、学校で使っているプリントや教材から出題されることが多いので、それらを使ってしっかりと復習しましょう。先生が授業中に重要と言っていたポイントや、教科書の太字部分は重点的に暗記します。提出物がある場合は、期限内に仕上げられるように計画的に取り組んでおきましょう。
暗記ものはインプットだけでなく、アウトプットの時間を入れることで記憶に定着しやすくなります。定期的に一問一答のミニテストを行うようにすると、どのくらい覚えられているかの確認にもなるので、授業の時間の最初などに取り入れていくと良いでしょう。
テスト勉強を効率的に進めるための3つのポイント
定期テストに向けた勉強を、限られた時間で効率的に進めるためには、工夫すると良いことがいくつかあります。ここでは3つ紹介します。
1.勉強計画を具体的に立てる
テスト勉強を効率的に進めていくためには、勉強計画を具体的に立てて、一つひとつ確実に取り組んでいくことが大切です。勉強計画を立てることのメリットは以下のようなものがあります。
・優先順位が明確になる
・「今日やること」が明確になり、不安がなくなる
・計画的に復習のタイミングを入れることで知識が定着する
・計画通りに進めることで達成感が得られる
このように勉強計画を具体的に立てることには多くのメリットがあり、時間の有効活用や勉強の質向上につながります。生徒と確認しながら作成していきましょう。
2.苦手科目から学習を開始する
科目数の多い中学校のテスト勉強を効率的に進めるためにおすすめなのが、苦手科目から学習を開始することです。苦手科目から始めるメリットには以下のようなものがあります。
・脳がフレッシュで集中力が高いうちに取り組むことで効果的に勉強できる
・苦手科目に早い段階で取り組んでおけば、不安が軽減された状態でほかの科目に取り組める
・苦手科目を始めに重点的に取り組むことで、得点力の底上げを図れる
生徒の苦手意識と、日頃の学びの様子を見てきた先生の視点から、優先して対策すべき内容を洗い出し、効率的に対策できるようにしましょう。
3.テスト勉強に適した教材を選ぶ
テスト勉強では、テスト対策に適した教材を選ぶことも重要です。中学校の定期テストは、それぞれの学校で担当の教師が作成するため、学校のワークやプリントなどを活用することが得点につながりやすくなります。
学校で使用している教材と併せて、教科書準拠の教材を使うとさらに網羅的に学習を進められるでしょう。高得点を目指す人は応用問題が充実している問題集などを使うなど、目標点数に合わせて使い分けるようにすると良いでしょう。
定期テスト対策におすすめなのが教科書準拠ワークの『Keyワーク』です。『Keyワーク』は、知識・技能の領域はもちろん、高得点をめざせるよう、思考・判断・表現の問題にも対応しています。また、「学習の記録」ではコーナー単位で理解度を管理でき、計画性を持って効率的に学習できます。
▶教科書準拠の教材シリーズ「Keyシリーズ」
集中してテスト勉強に取り組むための4つのコツ
テスト勉強を効率的に進めるためには、勉強に集中できるような工夫を取り入れることが大切です。ここでは、4つの工夫を紹介します。
1.学習環境を整える
集中力を高めるためには、勉強する環境を整えることが大切です。環境づくりのポイントは、以下のようなものがあります。
・漫画やゲーム、スマホなど気が散るものは視界から外す
・自室や図書館など集中できる空間を選ぶ
・目の疲れにくい照明、快適な温度を保つ
・いすや机の高さを調整し、良い姿勢で勉強できるようにする
限られた時間に集中して勉強に向かえるよう、これらの工夫はぜひ取り入れてみてください。
2.勉強ルーティンをつくる
「勉強を始める前の流れ」や「勉強の進め方」を工夫することで、集中して勉強に取り組めます。勉強ルーティンの例を紹介します。
・「水を飲む」「タイマーをセットする」など、自分なりの「集中スイッチ」を決める
・25分勉強+5分休憩のポモドーロ法を取り入れる
・休憩の時もスマホは触らない
・勉強が終わったら「今日できたことを書きだす」など終了の合図を決める
このように同じ流れで勉強に取り組むことで、毎日安定して勉強を継続できます。
3.達成感を積み重ねる
集中力を持続させるためには、小さな達成感を積み重ねる仕組みを作ることが大切です。達成感はドーパミンの分泌に関係するとされており、次の集中につながりやすくなるとされています。具体的な方法を紹介します。
・「漢字を10個覚える」「ワーク1ページ解く」など小さなゴールを設定する
・チェックリストを活用する
・達成をノートやアプリに記録する
・ご褒美を設定する
これらの方法で達成感を積み重ね、勉強を習慣化させましょう。
4.生活リズムを整える
集中力は脳や身体の状態に左右されるため、生活リズムを整えて心身健康な状態を保つことが大切です。以下のような点を意識してみましょう。
・毎日同じ時間に寝て起きる
・8~10時間の睡眠をとる
・朝食を必ずとる
・バランスの良い食事をとる
・軽い運動を習慣化する
・毎日同じ時間に勉強をする
生活リズムが整うと、脳が集中モードに入りやすくなり、効率よく勉強を進めることができるので、生活リズムを一度見直してみてください。
もっと詳しく集中力を高める方法について確認したい方は、こちらのページもご参照ください。
▶「集中力を高める 方法」
定期テストのために日頃からできる準備
テスト直前にまとめて勉強するよりも、日頃からテストを見通して少しずつ準備しておくことで、落ち着いてテスト対策に取り組むことができます。日頃から意識できる準備を3つ紹介します。
日々の授業を大切にする
その日に受けた授業の内容は、その日のうちに理解するという習慣をつけておくことで、テスト前の復習にかかる時間を短縮でき、効率的にテスト勉強を進められます。日々の授業や勉強の中でできる工夫には以下のようなことがあります。
・授業中は、板書を写すだけでなく、ポイントを自分の言葉でまとめ直す
・授業中に「テストに出そう」と思ったところは目立たせておく
・質問や疑問は残さない
・授業後にノートを見返すなど、短い時間でも復習をする習慣をつける
コツコツと勉強を継続していくことが、定期テスト前の落ち着いたスタートにつながります。
ノートを整えて書く
日頃からノートを整えて書く習慣を作っておくことで、テスト前に見返しやすくなります。テスト勉強で活用しやすいノート作りの工夫としては以下のような例があります。
・日付、タイトル、重要ポイントを分けて書き、見やすいレイアウトを意識する
・「赤は重要語句」「青は説明」など、色ペンやマーカーを使い分けて視覚的に整理する
・追加メモを書き込めるよう余白を残す
テスト前に見返すことを想定したノート作りを行っていきましょう。
学習習慣を整える
テスト前に集中して勉強するためには、日頃から学習習慣を整えておくことが大切です。部活動や習い事などで忙しい時でも、短時間で集中するルーティンを作っておくことで、テスト前の勉強への負担を軽減できます。
日頃の勉強計画の立て方については、こちらのページをご参照ください。
▶「勉強計画 立て方」
定期テストの勉強はしっかりと計画を立て、効率よく進めよう
定期テスト勉強は、2週間前を目安に本格的に取り組み始めるのが一般的です。しかし、テスト前に慌てずに余裕をもって対策するために、3週間前には範囲を確認し、計画を立てて少しずつ対策を進めるのがおすすめです。
勉強計画は、限られた時間で集中して効率よく勉強を進めていくために有効です。それぞれの科目ごとの特性をしっかり把握したうえで、計画を立ててテスト勉強を進めていきましょう。また、自分に合った勉強計画を立てたり、自分のレベルに合った問題演習を行ったりするために、適した教材を選ぶことも重要です。
さらに、テスト前にまとめて勉強するのではなく、日頃から授業をしっかり受け、短時間でも毎日勉強をする習慣をつけておくことで、学んだ知識が長く定着しやすくなります。勉強習慣は、受験勉強への取り組み方にもつながってくるので、早いうちから整えていくよう生徒をサポートしていきましょう。
この記事を参考に、定期テストで目標が達成できるよう、生徒と一緒に勉強計画を立ててみてください。
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