「勉強のインプットとアウトプットは、どんな違いがあるのだろう」
「子どものテストの点数が伸びる効果的な勉強法を知りたい」
このような疑問や思いをもつ先生は多いのではないでしょうか。
知識の定着のためには、インプットとアウトプットそれぞれの勉強法をバランスよく取り入れることが大切です。この記事では、以下の内容について解説します。
- 勉強のインプットとアウトプットの違い
- 効果的なインプットとアウトプットの取り入れ方
- インプットとアウトプットを取り入れた勉強のやり方とポイント
効果的な勉強法を知り、子どもの知識定着を目指したい先生はぜひ参考にしてみてください。
勉強のインプット・アウトプットとは?
勉強のインプットは知識を「入れる」ことを言い、アウトプットは知識を「出す」ことを言います。勉強のときには、この2つを組み合わせることで、理解が深まり、忘れにくくなると考えられています。それぞれ詳しくまとめていきます。
インプットの例
インプットは「聞く・読む・見る」など情報を受け取る段階です。インプットの具体的な勉強法は、主に以下のようなものがあります。
- 教科書を読む
- 授業を聞く
- 解説動画を見る
- ノートを写す
教科書や単語帳を見るだけでなく、「音読する」「書き写す」など複数の感覚を使ってのインプットが効果的と言われています。また、一度見ただけで終わりにするのではなく、朝や寝る前など、決まった時間に毎日少しずつ繰り返すことも大切です。
アウトプットの例
アウトプットは「説明する・書く・解く」など自分の頭で処理する活動が中心です。アウトプットの具体的な勉強法は、主に以下のようなものがあります。
- 問題演習をする
- 友達に説明する
- 要約や振り返りを書く
- スライド、新聞、ポスターにまとめる
教科書の本文を自分なりにストーリー化したり図にしたりして、ノートにまとめ直すことで、内容が理解しやすくなり、記憶にも残りやすくなります。
また、人に説明する活動は、知識を相手にわかるように言語化しなければいけないため、しっかりと理解できていないと難しく、自分の理解度が明確になります。授業などで定期的に友達や先生に「学んだことを伝える時間」をつくると、効果的なアウトプットの時間になります。
子どもの勉強法は、インプットとアウトプットのどちらの割合が多くなっているかを見直してみると、学力アップのヒントが見つかるかもしれませんよ。
勉強ではインプットとアウトプットどちらが重要?
インプットとアウトプットどちらかだけの勉強法では、知識が定着せず理解が深まりにくい傾向があります。そのため、インプット・アウトプットは両方とも重要であり、この2つを組み合わせた勉強を行っていくことが大切です。
アウトプットが不足すると?
インプットのみでアウトプットが不足していると、「わかったつもり」になるだけで実際には知識が使えない状態になってしまいます。
また、アウトプットによる知識を使う練習が不十分だと、応用力が育たず、初見の問題に対応しにくくなったり、思考力が育ちにくくなったりする可能性があります。そのため、勉強時間をたくさんとっていたとしてもインプットばかりだと、テストで力が発揮しにくくなってしまう可能性があります。
インプットが不足すると?
問題演習ばかりを繰り返してインプットが不足していると、知識が浅くなり基礎力が弱い状態になってしまいます。また、知識の理解が不十分なため、問題を解くスピードが遅くなったり、間違いが増えてしまったりする危険性があります。しっかりとインプットして、知識の土台をつくった上で、アウトプットに臨むことが大切です。
インプットで知識の土台をつくる→問題演習でアウトプットのステップを踏むことが重要です。
勉強でのインプットとアウトプットの比率と組み合わせ方
勉強でのインプットとアウトプットの比率としては、「3:7」くらいでややアウトプットの割合を大きくする方が効果的と言われています。しかし、比率自体よりも、インプットを行ったあとすぐにアウトプットを行う流れを大切にしましょう。
インプットは、知識の土台をつくる大切な過程ですが、それだけでは知識が定着しにくくなります。そのため、インプットを行ったあとすぐに、知識定着のためのアウトプットを行うことが重要です。勉強というと、参考書や単語帳をたくさん手元に置いて、マーカーを引いたりしながら一生懸命読むイメージをもちがちですが、それよりも得た知識を自分なりにまとめる作業を行ったり、人に説明したりする時間を十分に取ることで、勉強の効果が出やすくなります。
子どもにアウトプット力をつけさせたいと考える先生は、こちらの記事も参考にしてみてください。
小中学生のインプット・アウトプットを取り入れた勉強のやり方
ここでは、小中学生のテスト対策や家庭学習におすすめのインプット・アウトプットの勉強法を教科ごとに紹介します。どの教科でも、「インプット→アウトプット」を繰り返すことが知識の定着につながります。
英語(単語・文法)
①インプット
- 単語のスペル、意味、使い方などを確認する
- 例文を確認しながら、文法の仕組みを理解する
②アウトプット
- 単語を隠してつづりを書く
- 例文を覚えて暗唱する
- 同じ文法の問題を解く
③再インプット
- 覚えていなかった単語、間違えた文法だけ確認する
④再アウトプット
- 再び単語を隠してつづりを書く
- 間違えた文法問題をもう一度解く
- 他の問題形式でも解けるかを確認する
算数・数学
①インプット
- 定理、公式などを確認する
- 例題で解き方を確認する
②アウトプット
- 類題を1〜3問解く
③再インプット
- 演習で間違えた問題について、なぜ間違えたのかを分析する
④再アウトプット
- 同じタイプの問題をもう1問解く
理科・社会
①インプット
- 教科書を読み込み、重要語句にマーカーを引きながら覚える
②アウトプット
- 読んだ内容を他の人に説明する
- ノートに自分の言葉でまとめ直す
- 問題演習をする
③再インプット
- 曖昧だったところ、演習で間違えた問題を確認する
④再アウトプット
- 再度、説明や問題演習を行う
インプット・アウトプットをバランスよく取り入れて、子どもが取り組みやすい勉強の流れを作っておくと、子どもが自然と勉強に向かえるようになり、勉強習慣につながります。
勉強の効果を上げるためのポイント3つ
勉強の効果を上げるためには、子どもが自身で「インプット→アウトプット」の循環を回せるようになることが大切です。ここでは、インプット・アウトプットを取り入れた、学習効果をより高めるためのポイントをまとめます。
インプット・アウトプットの循環は短い時間で行う
「インプット→アウトプット」は、できるだけ早く循環させると学習効果が上がりやすくなります。そのため、「単語を5個覚えたらすぐに確認」「教科書1ページ読んだら、その範囲の問題を解く」といったように、小刻みにサイクルを回していきましょう。これにより、知識の定着が早くなり、理解が曖昧なところにもすぐに気づけるようになります。
暗記のコツについて知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
▶「暗記のコツを掴んで成績アップ!小中学生が楽しく覚える方法とは」
赤シートを活用する
「インプット→アウトプット」の学習に効果的なグッズのひとつが赤シートです。赤シートは、重要な部分を見てインプットしたら、すぐに赤シートでその部分を隠してアウトプットができます。手元だけで「インプット→アウトプット」を循環させることができるので、手軽に行うことができ、効果的です。
アウトプット後の再インプットを忘れない
インプット後にアウトプットして「できた・できない」が明確になったその後の勉強が、知識定着のためには重要です。アウトプット後には「理解が不十分な部分」「覚えられていない部分」が明確になります。その部分をもう一度確認し、インプットし直すことで知識が正しく補強されます。
子どもは小テストやプリント演習を行った際に、結果だけ見て終わりにしてしまう場合がよくありますが、問題演習後には必ず間違えた部分の解説を読み、「なぜ間違えたのか」「どこが覚えられていなかったのか」を確認するまでをしっかり指導しましょう。間違えたところとその原因をまとめた「弱点ノート」をつくるのもおすすめです。
勉強のペースを維持するためには、成功体験を積むことが重要です。アウトプットは、自分の頑張りが目に見える形で現れるため、成功体験を積む大きなチャンスでもあります。先生は、問題演習や小テストで「できた・できない」だけを評価するのではなく、それまでの努力を認める声掛けができると良いでしょう。
インプットとアウトプットを繰り返して知識の定着を目指そう
子どもに日々の復習や家庭学習で知識をしっかりと定着させたい場合は、インプットとアウトプットのサイクルを意識しながら勉強をさせることが重要です。
「聞く・読む・見る」のインプットだけでは、「わかったつもり」になってしまい、知識の定着にはつながりにくくなります。インプットをしたら必ず「問題を解く・説明する・自分の言葉でまとめる」などのアウトプットの作業を取り入れましょう。このサイクルを繰り返すことで、理解が深まって知識が定着しやすくなり、応用問題などにも対応できるようになります。この記事を参考にして、インプットとアウトプットのサイクルを意識した勉強法を取り入れ、子どもの知識定着を目指してください。
これからの教育を担う若い先生たちに向けた、
学び・教育に関する助言・ヒント(tips)となるような情報を発信します。
何気なく口にする駄菓子(chips)のように、
気軽に毎日読んでもらいたいメディアを目指しています。













