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公開日:2024年05月10日  
更新日:2024年05月10日

付箋の使い方で勉強効率が上がる!みんなに教えたい勉強法のアイデア7選

多くの生徒と接する機会があると、「がんばってはいるが、から回ってしまっている感じがする…」と感じる生徒に会う瞬間もあるのではないでしょうか。その悩みを解消するために、「付箋」を使う勉強方法を提案してみてはいかがでしょうか。

この記事では、付箋を使った勉強の効果や具体的な使い方を紹介します。後半では、勉強に使う付箋の選び方も解説しているので、ぜひ参考にしてください。付箋を使う習慣のなかった生徒の勉強の時間を、さらに有意義なものに変える情報をお届けしますので、どうぞ最後までお読みください。

付箋を使用する勉強の効果3つ

まずは、付箋が勉強にもたらす主な効果を3つに分けて解説します。使い方を生徒に伝える前に、付箋の機能性を再確認してみましょう。

1.勉強の効率が上がる

付箋を使うことで、勉強の効率アップにつながります。

授業中に、「この問題はあとでもう一度チェックしたい」「この公式はテスト前にもう一度見返したい」と思ったときに、そのページにパッと付箋を貼れば、後で確認するときも瞬時に該当箇所を見つけられますよね。

どのページだったか、どの問題だったかを思い出す時間や探す時間は、付箋をうまく使うことで短縮できるでしょう。少しずつの時間だったとしても、何度も同じことをやっていると、積み重なってかなりのタイムロスになってしまいます。

付箋を使用する習慣のなかった生徒には、直接「ここはテスト前に見返すために付箋を貼って!」と声掛けをしてあげましょう。

2.弱点の可視化と補強ができる

間違えてしまった問題や理解があいまいな箇所に付箋を貼ると、弱点の可視化と、補強ができます。自分のわからない問題を可視化することは、生徒の実力アップに欠かせないステップです。

もし不正解や理解できていない問題を放置していたら、別の機会に同じ問題が出ても、生徒が自信を持って解答できなかったり同じミスを繰り返したりするリスクが高まります。これでは、なかなか成績アップは果たせませんよね。

わからなかった問題に付箋を貼り、習得したと思ったらはぎ取るという習慣を身につければ、全体を俯瞰して進行度と理解度を再確認できますし、付箋が減っていくことで達成感を得られますね。特に難しいと感じた問題には付箋を貼って繰り返し解けば、弱点を補うことができて着実に成績が上がるでしょう。

わからなかった問題を放置しがちな生徒に、ぜひ伝えたい方法ですね!

3.ノートや参考書をカスタマイズできる

付箋には、ノートや参考書のスペースを拡張する使い方もあります。参考書などは特に、書くためのスペースが確保されていないので、なにか書き込みをしたいときに付箋を使えば手軽にスペースの増設とメモの添付ができます。

問題集や教科書でも、解説の載っているページに直接なにか書き込みするのをためらう生徒もいるのではないでしょうか。しかし付箋があれば簡単にスペースの追加が可能ですし、何度でも書き直すことができます。ノートから参考書まで、なんでもカスタムできるのも付箋の魅力の1つです。

付箋の使い方・勉強法のアイデア7選

ここでは、付箋が発揮する効果を活かした「付箋の使い方・勉強法のアイデア7選」を紹介します。成績アップにつながる内容なので、ぜひ参考にしてくださいね。

1.あらゆる目印にする

付箋はノートや問題集を閉じた状態でも、どのくらい貼ってあるか、どのページに貼ってあるかが一目瞭然です。たとえば生徒に、以下のような箇所に付箋を貼って目印にする提案をしてみてはいかがでしょうか。

  • あとで復習したい箇所
  • 覚えるべき箇所
  • 先生に質問したい箇所
  • 宿題の範囲
  • 試験の範囲
  • 今学習しているページ

付箋を目印にして、解き忘れ、聞き忘れ、記録のし忘れを防止しましょう。

2.暗記カードとして使う

よく目にする場所に付箋を貼っておくと、何をするにも目に入るので暗記にも役立ちます。

付箋の表に「問い」を、裏に「答え」を書いておくと、簡易的な暗記カードが作れます。それを壁やドアなど、良く目につく場所に付箋を貼っておきます。何度も何度も目にすることで、自然と記憶に定着します。

付箋は簡単にはぎ取れますし、張り替えも可能です。日常生活の延長で勉強に取り組めますね。

3.問題集の覚えたい箇所を隠す

問題集の解答や参考書の重要ポイントを付箋で隠せば、その部分を何度でも解き直せます。覚えたい箇所をピンポイントに隠せるのは、付箋の便利なところです。

テスト勉強のときに、試験範囲の問題を繰り返し解いて勉強したい生徒もいますよね。そんな生徒には、次のような付箋の使い方を提案しましょう。

1回目を普通に解く

答え合わせ&復習をする

不正解の解答に付箋を貼って隠す

2回目は付箋の箇所だけ解く

答え合わせ&復習をする

正解したら付箋を外す

1回目は現状の実力を知るために自力で解き、2回目以降は間違えた問題のみを解かせましょう。そうすることで、効率的に試験範囲の内容を網羅できます。解答欄を隠せる、少し大きめの付箋がおすすめです。

2回目で正解した問題の付箋は、外させてください。不正解だった問題があれば、付箋を残して再度取り組ませましょう。これを繰り返せば、生徒は付箋が少なくなるほどに、その単元の理解が進むのを実感でき、達成感を覚えるはずです。

付箋を使えば解答を消す必要がなく、また誤答を残したほうが、正解との比較もできて理解が深まります。

4.説明を補足する

付箋があればノートに解説を補足できます。ノートがさらに充実するので、生徒がテスト前に見返すのに役立つでしょう。

授業中に板書を書き写した後に、先生が補足情報を加えたり板書を訂正したりするシーンでも、付箋が活躍します。消しゴムで消したり、ページをまたいで書き加えるよりも、付箋でその場に書き加えるほうが後で見返したときにわかりやすくなります。また生徒が自ら調べたことや関連させて覚えたい内容を付箋に書いて貼れば、集約する情報が増えて1ページの価値が高められます。

5.オリジナルの参考書を作る

付箋と問題集を組み合わせれば、生徒は自分独自の参考書を作ることが可能。使用している問題集に付箋を貼れば、持ち主の思考を補うオリジナルな参考書になるからです。

復習をするときに「関連付けて覚えたいこと」や「勘違いしがちなこと」などを付箋に書いて貼れば、さらに理解を深められます。テスト前に付箋に書いたことを重点的に確認すれば、効率よく最終チェックもできますよね。

同じ問題集でも、生徒によって大事な箇所は変わります。自分の基準で付箋を貼らせれば、生徒の主体的な学びの姿勢も伸ばせますよ。

6.「付箋ノート」を作る

ノートを台紙にして、複数の付箋を貼って作る「付箋ノート」の活用もおすすめ。従来のノートに直接書き込む方法とは異なり、情報整理と記憶の定着に優れています。具体的なメリットは、以下のとおりです。

メリット解説
レイアウトが変えやすい内容の整理や更新が簡単で、楽にノート作りができる
視覚的に情報が整理できる色や付箋の種類によって書くことを分けると、視覚的にわかりやすくなる
記憶の定着に役立つ付箋に情報をまとめることで要点整理を繰り返すため、記憶の定着を促進する

「付箋ノート」は自由度が高く、じかにノートに書き込むよりも楽な気持ちで書けることが魅力です。また付箋の限られたスペースにメモをまとめることで、生徒に要約する力を身につけさせ、その過程を通して理解度も高められます。

7.トレーシングする

ノートに図表やイラストをトレーシング(写し取り)したいときにも、付箋が役立ちます。図表やイラストを見ながら書くのが苦手な生徒でも、下に透けて見える対象をなぞれば、簡単かつ正確に写し取れるからです。

情報をまとめたり暗記したりするときには、視覚情報が欠かせない場合もありますよね。コピーをして貼れば時短になりますが、手間をかけて行うトレーシング作業には、生徒に細かな気づきを与えて理解を深める効果も期待できます。

付箋を勉強で使う際の注意点2つ

ここでは、勉強で付箋を使う際の注意点を2つご紹介します。効率や付箋を使う意味を考えずに付箋を使ってしまうと、陥りがちなケースなので、指導の際には要チェックの項目です。

1.貼って満足しない

付箋を貼って満足してしまい、貼りっぱなしにしている生徒には注意が必要です。

たとえば後から質問をしようと思った箇所の付箋を放置していたら、貼った意味がなくなってしまいます。付箋はあくまでツールなので、成績アップを果たすには、付箋を貼った後の行動が大切なことを伝えましょう。

2.むやみに貼らない

付箋を、むやみやたらに貼ってる生徒にも注意が必要です。有効活用するのはよいですが、なんでもかんでも付箋を貼ってしまうと「付箋だらけ」になり、何のための付箋だったか、どの付箋を見ればよいのかわからなくなってしまい、むしろ逆効果になってしまうことがあります。

貼る基準やルールを決めておくと、付箋の数が増えすぎず管理がしやすくなります。優先度や教科に合わせて色分けしたり、付箋の大きさや形によって用途を決めたりして、工夫させましょう。

付箋を貼った目的を、きちんと意識するように生徒へ声かけしましょう。

勉強に使う付箋選びのポイント2つ

ここでは、勉強に使う付箋を選ぶときのポイントを解説します。付箋の効果をしっかり発揮できるように、選び方のコツも掴んでください。

1.用途に合わせて選ぶ

勉強に使う付箋は、生徒の学習の用途に適したものを選びましょう。付箋にも、さまざまなタイプがあります。

タイプ適した用途
細長い付箋・特定ページを示す目印
・暗記(解答を隠す)
インデックス付箋・特定ページを示す目印
・範囲を示す目印(宿題や試験の範囲)
フィルムタイプ付箋・トレーシング
大きいサイズの付箋・メモ
・暗記
・ラベリング(プリントやファイルごとの整理のため)
・付箋ノート作成

たとえば単語テストの範囲を指定するなら、よくある細長いタイプやわかりやすいインデックスタイプがよいですよね。大事なポイントをまとめるメモなら、面積の広い大きなタイプがよいでしょう。

また付箋は、素材によって書き込みやすさや粘着力が異なります。形や大きさだけでなく用途に合う素材を選べば、理想に近いものが見つけられるはずです。

2.デザインで選ぶ

勉強のモチベーションを上げたい方は、付箋のデザインにも注目しましょう。自分好みのデザインなら、楽しく使えそうですよね。

好きなキャラクターが描かれた付箋やおしゃれな付箋・かわいい付箋は、貼ることで装飾にもなり、勉強するときの気分を高めてくれるでしょう。一方、シンプルな色やデザインのものは、さまざまなシーンで使えて便利です。

ただし生徒には、シーンに適した付箋をうまく選んで使ってほしいですね。気になる時は、アドバイスしてあげましょう。

付箋の使い方で勉強の効率はグッと変わる!

勉強に付箋を使えば、生徒は学習スタイルをアップデートできます。付箋が勉強にもたらす効果は、主に以下の3つです。

  1. 勉強の効率が上がる
  2. 弱点の可視化と補強ができる
  3. ノートや参考書の機能を高められる

記事で紹介した使い方のなかに気になるものがあれば、ぜひ試してみてください。実際に効果を感じたほうが、生徒にも使い方を伝えやすくなりますよね。付箋の有効活用を指導に加え、成績アップの一助にしましょう。

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