まなびチップス | 塾・学校の先生へ”これから”をサポートする

まなびチップス | 塾・学校の先生へ”これから”をサポートする

トップページ生徒・親との接し方>【塾講師必見】生徒から信頼される接し方のコツ15選!注意すべき点も徹底解説
公開日:2024年10月04日  
更新日:2024年10月02日

【塾講師必見】生徒から信頼される接し方のコツ15選!注意すべき点も徹底解説

生徒とうまく接することは、塾講師にとって大切なスキルの1つです。講師と生徒の関係が良好であればコミュニケーションがおのずと増えて、指導もスムーズになります。

この記事は、生徒との間に距離を感じて「授業がしづらい…」「イマイチ本音を引き出せない…」とお悩みの塾講師のために、以下の内容を解説していきます。

  • 生徒との接し方のコツ15選
  • 塾講師が注意すべき言動7選

さらに「生徒に嫌われている?」と感じたときの対処法や、生徒と関係を構築するうえで心がけたいこともお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

塾講師が生徒から信頼される接し方のコツ15選

ここでは、塾講師が生徒とうまく接して信頼を得るための15のコツについて解説します。普段の授業や生徒対応に、ぜひ取り入れてみてください。

1.生徒の名前を呼ぶ

生徒とよい関係を築きたいなら、生徒一人ひとりをきちんと名前で呼んであげましょう。生徒の名前をしっかり呼んであげることは、信頼関係を構築する第一歩です。

心理学におけるネームコーリング効果によると、人には「自分の名前を呼んでくれた相手に対して親近感を持ちやすい」傾向があります。これから関係を築いていく生徒の顔と名前をいち早く一致させ、積極的に名前を呼んでいきましょう。

そもそも「生徒の呼び方」が気になっている方は、以下の記事も参考にしてください。さまざまな呼び方が与える印象や注意点などを解説しています。

>> 生徒の呼び方は「苗字+さん」?生徒の目線や時代背景から最適解を考えよう!

2.挨拶を交わす

生徒と心の距離を縮めるには、挨拶を大切にしましょう。挨拶を通じて接する機会を増やすことが、良好な関係の構築につながるからです。

何度もふれあうことで、その人や物に興味を持つようになる心理的現象に「単純接触効果」というものがあります。生徒との関係を築く際に、この効果をぜひ活用しましょう。

これから関係を構築していくなら、まずは挨拶を通じて「ふれあい」の機会を増やしてください。生徒に認知され、興味を持ってもらうことが、信頼を得るための第一歩となるでしょう。

挨拶をするときに「〇〇さん、こんにちは!」と名前も呼べば、ネームコーリング効果も期待できますよ!

3.アイコンタクトを意識する

塾講師は、アイコンタクトも意識的に行いましょう。視線をきちんと向けることで、相手は話しかけやすくなるからです。

上越教育大学が小学5年生を対象として行った『発話を促す話し合いの場に関する研究』によると、児童の発話数と被視線数(先生から視線を受けた数)の間には相関関係があり、アイコンタクトが多い児童ほど発言しやすくなる状況が認められています。

また少人数で話をする際にも、視線を向けられた人が次の話者になる確率が高く、特に最後に視線を向けた人に話が移行する割合は約74%に達するそうです。自ら話をするのが苦手な生徒でも、講師が目を見て話しかければ、口を開いてくれる可能性は高まるでしょう。

信頼関係のある間柄になるためには、対話が欠かせません。まずはその糸口になるアイコンタクトを意識して、生徒が話しやすい状況を作っていきましょう。

4.生徒に質問をする

良好な関係づくりの一環として、塾講師から生徒に向けて質問をしましょう。質問を通じて生徒のことを知ることができ、その後のコミュニケーションのきっかけも作れるからです。

たとえば以下のような話題で問いかけてみてはいかがでしょうか。

  • 学習の状況
  • 学校行事
  • 部活動
  • 趣味や特技
  • 流行っていること

はじめは反応が薄い生徒でも、上手に話を引き出せば、どんどん話してくれることもあります。ただし最初から個人的なことを聞いたり、たくさん質問しすぎたりすると警戒心を煽ってしまうので注意しましょう。質問は、くれぐれも生徒の反応をうかがいながら行ってください。

「いつ?」「どこで?」「どのように?」などと「5W1H」を意識すると、うまく話を広げられますよ!

5.自己開示をする

生徒と心を通じ合わせるためには、自己開示もしましょう。講師の素の部分を知ってもらえれば、生徒も親近感を感じやすくなるからです。

たとえば自己紹介などで、次のような話をしてみてはいかがでしょうか。

  • 出身地について
  • 学生時代の話
  • 最近の失敗談
  • 趣味や特技

生徒の心を開かせるには、こちらから心を開くことが大事です。親近感を感じさせて、生徒たちを安心させましょう。

ただし、過剰な自己開示には注意してください。個人情報やSNSアカウントなど、プライベートに関わることまで伝えるとトラブルの元になる可能性も…。話が長くなったり、自慢のようになっても印象が悪くなります。

6.前向きな声かけをする

塾講師は、生徒のやる気を引き出すことも大事な仕事の1つですよね。生徒が「あなた=いつもポジティブな気持ちにしてくれる人」だと認識してくれれば、心理的な距離も縮まるでしょう。

塾に来る生徒は、勉強に不安を感じていたり疲れていたり、さまざまな状況を抱えています。ときには勉強に対して、ネガティブな感情になることもあるでしょう。そんなときに「大丈夫!」「できる!」と心をポジティブな方向に引っ張ってくれる存在がいれば、生徒も心強いはずです。

7.よい点を積極的にほめる

生徒に心を開いてもらうためには、生徒をほめましょう。生徒は自分のことを積極的にほめてくれる先生に対して、好印象を持つからです。

ほめられると人の脳内にはドーパミンが放出され、幸せな気持ちになることが脳科学で証明されています。またドーパミンはやる気を引き出す脳内物質でもあるので、学習にもプラスの影響を与えられます。

誰かをほめるとオキシトシンという脳内物質が放出されるので、ほめた本人も幸せな気分になれます!

8.生徒の変化に敏感になる

生徒とよい関係を築くためには、小さな変化にも敏感になってください。小さな変化に気がつき、それを伝えることは「生徒の存在を承認すること」になり、同時に生徒が心を開くことを促します。

仮にあなたが塾の生徒だとして、塾に来たときに次のように声をかけてくれたら、きっと講師に対して好感が持てるはずです。

  • この前のテスト、順位が上がってたね!
  • 今日の部活はどうだった?お疲れさま!
  • なんか楽しそうだね!いいことあった?

特に成績の変化に対しては、スピーディに声かけすべきです。一緒に喜んでくれたり心配してくれたりする講師がいれば、生徒は頼りたくなるでしょう。結果だけでなく、取り組み方の変化に言及することでも、こちらが気にかけている姿勢を生徒に伝えられます。

9.性格に応じて接する

生徒と距離を感じる初期段階では、各生徒の性格に応じて接しましょう。すぐに心を開く生徒もいれば、そうでない生徒もいるからです。

少し話してみて壁を感じるなら、はじめは無理に話を続けなくても大丈夫。授業や学習のアドバイスを通じて、自然にコミュニケーションを増やしましょう。対話の機会が増えれば、少しずつ心を開いてくれるはずです。

「早く距離を縮めたい!」という気持ちも大事ですが、焦りは禁物ですよ。生徒の目線に立って行動しましょう。

10.目標を共有する

同じ目標を共有することも、塾講師が生徒と信頼関係を築くきっかけになります。ともに目指すべき目標があれば、生徒と同じ目線に立つことができ、一体感も感じられるからです。

たとえば次の定期テストの目標を一緒に考えて決めれば、それを達成するまでの過程でおのずと生徒とのコミュニケーションが増えるでしょう。学習状況の進捗を確認したり、わからない問題を一緒に解決したりすることで、生徒に親身な印象も与えられます。

生徒一人ひとりに目標を書かせて教室に掲示したり、クラスで目標にする平均点を講師が宣言したり、やり方もさまざまです。盛り上げ方によっては、学習のモチベーションも高められます。

11.個別に学習のアドバイスをする

個別にアドバイスをする機会はとても重要です。生徒にとって最適な指導になり、講師が信頼感を高めるチャンスになるでしょう。

たとえば、実力テストや模試の結果をただ配付するのではなく、面談形式で返却することで、より各生徒に応じた話ができます。面談では次のことを話すとよいでしょう。

  • うまくいった点
  • 反省点
  • 今後の展望
  • 具体的な勉強法

シンプルに結果を返却するより時間も労力もかかりますが、この時間は塾講師が生徒から信頼を得る絶好の機会です。ほめたり激励したりして、生徒の目標達成に対するあなたの熱意を伝えましょう。

12.質問しやすい雰囲気を作る

生徒とうまく接していくためには、質問しやすい雰囲気も意識してください。わからないことが聞きにくい先生には、距離感を感じますよね。いつでもウェルカムな雰囲気を作るためには、以下のような施策や演出に取り組むとよいでしょう。

  • 質問の時間をとる
  • 質問に来てOKだと都度伝える
  • 開放的な事務室(職員室)にする
  • 生徒がいるときの事務作業は控える

なかには「塾で講師に質問をする」という選択肢が思い浮かばない生徒もいます。授業中に質問タイムが取れないことも多いはずなので、授業の終わりに対応できるタイミングなどを伝えてあげてください。

事務室(職員室)の扉が閉じていたり、先生の顔が見えなかったりするだけで、生徒が二の足を踏むことも…。机の配置や向きなど、生徒との物理的な距離や動線を変えることで、生徒が質問しやすくなるケースもありますよ!

13.授業の質を高める

授業の質の高さは、塾講師が生徒から信頼を得るための大きな武器です。わかりやすくて面白い授業をする先生の授業を、楽しみにしている生徒は大勢います。

ちなみに雑談が面白い先生も生徒の人気を集めやすいですが、肝心な授業がわかりにくいと、いずれ生徒の心は離れます。授業で生徒の心を掴むために、以下のような要素を取り入れることを意識して授業を日々磨いていきましょう。

  • 圧倒的に楽な解き方
  • ややこしい知識の整理
  • 知的好奇心を引き出す内容
  • 簡単に覚えられる語呂合わせ

生徒は教科書に載っていない「塾ならでは」の解き方や覚え方などが大好きです。「塾に通ってよかった!」「家に帰って保護者にも話したい!」と思えるような授業ができれば、生徒はあなたの授業の質に満足しているといえるでしょう。

授業の重要なフェーズである「導入部分」のアイディアを得たい方は、ぜひ以下の記事も参考にしてください。

授業は導入が9割!? 今日から生徒が前のめりになる授業導入テクニック10選!

14.授業でも適度に雑談をする

授業中に雑談が上手にできれば、生徒との距離が縮まります。学校でも塾でも、先生のトークが説明や事務的な話ばかりだと息苦しいですよね。生徒に少しホッとできる時間を与えることも、ときには大事です。

ただし雑談の長さには注意してください。学ぶ意欲のある生徒が満足できない状況になれば、本末転倒です。説明が一区切りした後や授業の余った時間などに、効果的に取り入れることで生徒の気持ちをリフレッシュしましょう。

15.丁寧かつ堂々と授業をする

塾講師が生徒から信頼を得るためには、いつも「丁寧に」そして「堂々と」授業を行いましょう。特に新しく授業に入るクラスの第一印象は、その後の関係構築にも大きく影響します。

生徒たちは、新しい先生の授業に期待感を持って臨みます。したがって授業を受ける先生の板書が雑で見にくかったり、様子がオドオドしていたりすれば、生徒はがっかりするでしょう。その後も同じ状況が続けば、生徒の信頼を失うことも…。新しく授業に入るクラスがあれば、いつも以上に入念な準備が必要です。

新しいクラスでの授業は、プレッシャーも感じますよね。しかし、そこは塾講師としての踏ん張りどころです!

塾講師が生徒との接し方でやってはいけないこと7選

ここでは、塾講師が生徒と良好な関係を築くうえで、注意すべき言動についてお伝えします。若手の塾講師もベテランの方も、この機会にぜひ振り返ってみましょう。

1.独りよがりな授業をする

もしも授業が「独りよがり」なものになっているなら、注意が必要です。次のような状況がある場合は、改善していきましょう。

  • 生徒との対話が少ない
  • 理解度が考慮されない
  • 役に立たない情報が多い

授業を進めるうえで最も大事なのは、生徒が授業の主役であるという意識です。計画した授業の進行も大事ですが、生徒の様子をよく見て、対話をしながら授業を進めてください。また生徒の知的好奇心を引き出すことは大事ですが、ただの「知識のひけらかし」にならないように気をつけましょう。

授業が本当に「生徒の学習に役立つものになっているか」という視点は、忘れないようにしましょう!

2.間違いをごまかす

できるだけ完璧を目指したいですが、塾講師も間違えることはあるはずです。そんなときに間違いをごまかすような言動をとれば、生徒は不信感を持つことでしょう。

特に思春期の子どもたちは、大人の振る舞いに注目しています。ミスをしたときは、相手が子どもでも誠意を持って対応することが大事です。間違いに気がついたり指摘されたりしたら、素直に生徒に謝ってフォローしましょう。

3.生徒によって態度を変える

生徒によって態度を変える塾講師は嫌われます。無意識に生徒によって対応の仕方を変えてしまっていないかを、この機会にぜひ振り返ってみてください。

「よく話す生徒」と「話す機会が少ない生徒」がいることは、どんな塾講師にも起こりえます。積極的に話しかけてくる生徒に親しみを覚えることは、自然なことです。

しかし両者の対応に差があり、一方に「ひいき」しているように見える言動があれば、もう一方の生徒との心の距離は離れてしまうでしょう。どの生徒に対しても、平等であることを常に意識してください。

4.人格や意見を否定する

生徒の成績を上げるためには、厳しく指導する場面も必要です。しかし生徒の人格や意見を否定して、自分の考えを押し付けることは避けましょう。多感な時期の子どもは、大人の意見を素直に受け入れるどころか、反発することさえあります。

生徒の行動が間違っていたり、考えが浅はかだと感じても、まずは話を聞く姿勢を見せましょう。こみ上げる感情をグッと抑えつつ、間違った行いをどう改めるべきかを一緒に考え、生徒を「諭す」というイメージが理想です。

また指導は累積評価ではなく、事象ごとに行うことが大事です。「◯◯くん(さん)は、いつも同じ失敗をするね」と過去のことを持ち出すことは、本人の成長への意欲を削いでしまう可能性もありますので注意しましょう。

5.ルールや約束を守らない

塾講師は、生徒に一度伝えたルールをしっかりと守りましょう。講師の気分などでルールがコロコロ変わると生徒に不満を与えてしまいます。

たとえば当初は「抜き打ちテスト」をしないと伝えていたのに、急にテストを行ったとしましょう。生徒はきっと「裏切られた」という気持ちになるでしょう。そのことが原因で、授業を聞く気持ちを一気に失う生徒もいるかもしれません。

どうしても一度決めたルールを変える必要があるなら、必ず生徒に説明して変えましょう。その際も急に変えるのではなく、事前に通告するのがベスト!

6.身だしなみが乱れている

塾講師は、身だしなみにも気をつけましょう。乱れた身だしなみだと、きちんと指導をしていても印象が悪くなってしまう可能性があるからです。

「メラビアンの法則」という心理法則をご存知でしょうか。言葉とそれ以外の情報に矛盾がある場合に、人は次のように情報を重視する傾向があります。

  • 言語情報:7%
  • 聴覚情報:38%
  • 視覚情報:55%

先生が正しい言葉で流暢に話していても、髪や服装が派手に乱れていたら、生徒はなんとなく違和感を感じてしまいます。視覚情報が優先されることで、印象が悪くなる可能性すらあります。

清潔感がなく「生理的にムリ」と生徒に判断されると、かなりの確率で嫌われるでしょう…。

自由度が高くて迷いがちな女性塾講師の服装や身だしなみは、以下の記事で詳しく解説しています。気になる方は、ぜひ参考にしてください。

女性の塾講師はどんな服装がおすすめ?髪型・ネイル・香水などの許容範囲も解説します

7.ネガティブな雰囲気を醸し出す

塾講師は、どんなときもネガティブな雰囲気を醸し出してはいけません。先生が暗かったりイライラしていたりすると、生徒も気をつかってしまいます。塾講師に限らず「負のオーラ」を感じる人には、近寄りがたいですよね。

生徒の前では、いつも「明るく・楽しく・元気よく」を心がけましょう。塾講師は、ときに演じることも大事です。仕事や私生活で辛いことがあっても、生徒と関わるときに、それらを持ち込まないプロ意識を持ってください。

もし「生徒から嫌われている?」と感じたら…

ある生徒から「嫌われているかも…」と感じることがあれば、まずは「それが事実か」を慎重に検討しましょう。「嫌われている」と早合点すると、自然に接することができず、余計な距離ができる原因にも…。

生徒の態度がおかしいと感じたら、まずは他の塾講師と状況を共有しましょう。その生徒が他の先生にも同じ態度でいるなら、全員で改善に動いてください。自分への態度だけがおかしい場合は、他の先生からそれとなく確かめてもらい理由を探りましょう。

多感な時期を過ごしている生徒たちに接していると、ちょっとした発言で意図せず傷つけてしまうこともあります。もし誤解があるなら謝罪しつつ、丁寧に説明することも必要です。

溝ができてしまった場合は、急に距離を縮めようとせず、時間をかけて信頼を回復しましょう。その際は、他の生徒と同じように接していけばOKです。

もし塾側で「生徒の態度がおかしい」と感じる原因が特定できないなら、慎重に状況を説明して、保護者に協力を仰ぐのも選択肢の1つ。生徒のことを心配する気持ちが伝われば、マイナスな印象を与えないはずです。

生徒との接し方を考える塾講師が心がけたいこと3選

ここでは、生徒との適切な距離感や接し方を考える前に、塾講師が心がけるべきことを3つお伝えします。

1.関係構築には時間がかかる

塾講師が生徒から信頼を得るのには、そもそも時間がかかると考えてください。新しく関わる生徒一人ひとりとの時間は思っているよりも短く、接する機会も多くはないからです。

塾講師は授業以外の間も生徒のことを考えているため自然と生徒に親近感を持ちやすいのですが、生徒の側はそうではありません。生徒にとって塾講師は、塾でしか会わない存在です。場合によっては、週に数十分しか時間を共有しないこともありますよね。

関係を構築する時間の目安として、一学期間(3〜4ヶ月)ほど必要だと思ってください。共有する時間が増えて、生徒が塾に通った成果を感じるまでにも数ヶ月はかかるはずです。

みんなが同じ時期に距離が縮まるわけではないですし、焦る必要はありませんよ。

2.全員から好かれることはない

塾講師は、はじめから「全員から好かれることはない」と割り切って考えてください。どんなに優秀な塾講師でも、100%の生徒から支持を得ることは難しいからです。

それでもできるだけ全生徒に平等に接することを心がけ、多くの生徒から信頼される努力を惜しまないようにしましょう。指導についての信念や運営ルールを曲げてまで生徒に迎合する必要はありませんが、生徒との関係が良好なほど運営もうまくいくはずです。

塾講師も生徒も、さまざまな考え方を持つ1人の人間です。ときには「そりが合わない」こともあるでしょう。そんなときは距離を縮めることに固執せず、成績向上のサポートに集中すればOKです。

3.距離感が近いことにはリスクもある

塾講師が生徒との心理的な距離を縮めることには、リスクもあります。距離感が近すぎると、生徒に「甘え」が通用すると勘違いさせてしまうからです。

なあなあな関係は指導に影響し、成績向上の妨げになります。目指すべきは「親しきなかにも礼儀あり」という状態で、塾講師もあくまで自らが「先生」であることを大前提として行動してください。

友達のような関係になったり恋愛感情を抱かせたり、生徒に距離感を間違えさせるのはプロとして失格です。お互いに敬意を持って、一緒に成績アップや志望校合格を目指す同志として信頼関係を築くことが大事です。

呼び方や互いの言葉遣いなどに注意を払い、ほどよい距離感を保ちましょう。

塾講師の接し方のスキルで生徒の成績も変わる

生徒と「どう関わるか」は、塾講師にとって大事なテーマ。接し方は講師と生徒の関係を決め、勉強へのモチベーションや成績にも影響を与える可能性があります。よりよい指導を実現するために、生徒との心の距離を、少しずつ縮めましょう。

ただし生徒との関係性には、一定の線引きも必要です。距離感が適切でない状況は、目標の達成を妨げることも…。プロの塾講師として、適度な距離感を保ちながら指導するスキルを身につけていきましょう。

\ SNSでシェアしよう /

このメディアについて

これからの教育を担う若い先生たちに向けた、
学び・教育に関する助言・ヒント(tips)となるような情報を発信します。
何気なく口にする駄菓子(chips)のように、
気軽に毎日読んでもらいたいメディアを目指しています。