
「赤シートの効果的な使い方って?」
「子どもが効率的に暗記できる方法は?」
そのような疑問をお持ちの先生もいらっしゃるのではないでしょうか。
小中学生は英単語・漢字・理科社会の用語など、暗記しなければならない内容が多くあります。そのため、子どもに効率的な暗記方法を身につけさせたいと考える先生は多いでしょう。
この記事では、赤シートを使った効率的な勉強法や、暗記学習のポイントについてまとめています。赤シートを取り入れた暗記学習について知りたい方はぜひ参考にしてみてください。
赤シートを使った勉強とは?
赤シートとは、オレンジ・赤系の色ペンで書かれた文字にかぶせることで、その文字を見えなくする道具です。赤シートを活用することで、暗記を効率的に行いやすくなります。教科書などの黒い文字には、緑のマーカーを上から引くことで、赤シートで隠れるようになります。
赤シートを使った勉強法のメリット3つ
赤シートは効果的に活用することで、効率的に勉強を進めることができる便利なアイテムです。ここでは、赤シートを活用した勉強法のメリットを3つ紹介します。
タイミングや場所を選ばずに勉強できる
赤シートを使った勉強法は、教材さえあればその場ですぐに取り組めるため、タイミングや場所を選ばずにできるというよさがあります。
赤シートを使った勉強法で必要になるのは、赤シートと覚えたい内容が書かれたノートやプリントだけ。そのため、カバンに入れておけば、通学中や休み時間でもすぐに勉強を始められます。また、短時間でも取り組めるので、ちょっとしたスキマ時間を効率的に活用できます。
繰り返し取り組める
赤シートを使った勉強法は、短時間で行えるため、無理なく何度でも繰り返せるよさがあります。記憶を定着させるには、「思い出す→答えを確認する」の作業を繰り返すことが大切です。赤シートを使った勉強法では、スキマ時間を活用してこの作業に手軽に取り組むことができ、暗記に効果的です。
ノートや教科書を活用できる
赤シートを使った勉強法では、ノートや教科書など学校の授業で使っている教材をそのまま活用して暗記ができます。教科書やプリントを活用する場合は、重要語句を緑マーカーで上から引くだけで、赤シートを使って勉強できるようになります。
ノートの場合は、普段ノートをとるときに、暗記したい用語を赤ペンで書くように意識するだけで、すぐに教材として活用できます。このように、赤シートを使えば、ノートや教科書をそのまま暗記教材として活用できるというメリットがあります。
電車やバスで通学している場合は、通学時間を、赤シートを使った暗記の時間にすれば、時間を有効活用できて効果的です。教材と赤シートがあれば、いつでも暗記に取り組めます。
赤シートを使った勉強にぴったりなグッズ紹介
赤シートを使った勉強法に使えるグッズには、さまざまなものがあります。しかし、どのようなものを選べばいいのか迷ってしまう人もいるでしょう。ここでは、赤シートを使った勉強法で使えるおすすめのグッズと、その活用法についてまとめていきます。子どもに合う方法を一緒に考えて、勉強を効率的に進められるようにしましょう。
色ペン、マーカー
赤シートを使った勉強法での必須アイテムが色ペン、マーカーです。赤やオレンジなど、赤シートで隠れるペンで書いた文字はシートをかぶせると見えなくなり、緑マーカーを引いた部分は黒く覆われます。
ただし、ペンによってはシートでうまく隠れなかったり、裏写りしてしまったりする場合があるので、実際に使いながら使いやすいものを探していきましょう。水性のペンは、赤シートで隠れやすく裏写りもしにくいのでおすすめです。
緑シート
緑シートがあれば、緑のペンで書いた文字を隠すことができます。赤シートと併用することで、赤シートで隠す部分とは違う箇所の暗記に役立つでしょう。例えば、英単語を暗記する際には、英単語を赤ペンで、意味を緑ペンで書くようにすれば、単語を覚えたいのか意味を覚えたいのかでシートを使い分けて勉強できます。
ミニサイズの赤シート(はがきサイズ、カード型など)
持ち運びが便利なミニサイズの赤シートは、スキマ時間の勉強に効果的です。単語カードに穴をあけてはさんでおけば、すぐに勉強を始められます。
機能性赤シート(下敷きタイプ、クリアファイルタイプなど)
文房具店などでは、下敷きタイプやクリアファイルタイプの赤シート見つかることもあります。下敷きタイプは教材に書き込みをする際に使えますし、クリアファイルタイプはプリント類の管理に便利です。上手に利用すれば、効率的な勉強につながるでしょう。
赤シートアプリ
スマートフォンやタブレット上で赤シートを再現したアプリも暗記に活用できます。赤シートアプリならば、教科書やノートがなくても端末だけで手軽に学習ができます。あらかじめ、ノートやプリントを撮影し、画面上で重要語句にマーカーを引いておくことで、紙での赤シートを使った勉強と同じように、隠したり外したりできます。なお、アプリによって機能や使い方が異なるので、使いやすいものを見つけてみましょう。
赤シートでペンの文字が隠せるかどうかは、あらかじめしっかり確認するようにしましょう。赤シートと専用のマーカーペンがセットになって売られているものもあります。セットのものだと隠れやすいので、安心して使えるでしょう。
赤シートを使った勉強法のNG4つ
赤シートを使った勉強法は、やり方を間違えると効果が半減してしまう場合があります。なかなか成果が出ない子どもについては、適切なやり方で取り組めているかどうか一度チェックしてみましょう。
マーカーを引きすぎる
赤シートを使った勉強法では、重要だと思うところをマーカーで引いていきます。このとき、重要だと判断する基準があいまいだとマーカーを引きすぎてしまい、いざ赤シートで隠してみると、ほとんどの文字が隠れてしまいます。重要なのは、隠したい箇所の近くにヒントとなる言葉や文章を残しておき、そこから推測して思い出すことです。マーカーを引く際には、本当に覚えたい重要な語句だけに絞って引くように指導しましょう。
すぐに答えを見る
赤シートを使った勉強法で大切なのは、「思い出す→答えを確認する」という流れです。「思い出す」前に答えを見てしまうと、記憶に残りづらくなります。ぱっと答えが分からなくても、いったん考える癖をつけるようにしましょう。
語句だけを暗記する
赤シートを使った勉強法は重要語句の暗記に役立つ勉強法ですが、それだけだと語句と語句のつながりや、因果関係などが理解しづらくなってしまいます。赤シートで勉強する際も、それぞれの語句に関連する情報を一緒に思い出すようにすることが大切です。例えば、歴史の勉強の際には、重要語句を一問一答で答えていくだけではなく、教科書の文章をしっかりと読み込み、流れ全体を確認する時間も設けるようにしましょう。
赤シートで文字が隠れない
暗記学習の効果が現れていないとき、そもそも赤シートで文字がしっかり隠せていないという場合もあります。赤シートの素材や色ペンのインクの濃さなどの相性によって、赤シートでうまく隠れないということは多いです。また、筆圧が強いと、インクの色は隠せても筆跡で読めてしまう場合もあります。赤シートでしっかり隠れるようになっているかを、子どもと一緒に確認することも大切でしょう。
「覚えたいところは、赤シートで隠れるオレンジペンで書く。それ以外で重要なところは、別の色で書く」というように、自分の中で色ペンやマーカーの使い方のルールを決めておくと、暗記する際も取り組みやすいです。
暗記が苦手な子どもへの指導のポイント5つ
テスト勉強や受験勉強では、暗記しなければならない内容が自然と多くなります。しかし、子どもが正しい暗記の仕方を知らなければなかなか記憶に定着せず、勉強に対する子どものやる気が低下してしまう可能性があります。
ここでは、暗記が苦手な子どもへの指導のポイントを5つまとめていきます。正しい暗記のやり方を子どもと一緒に確認し、暗記を日々の勉強習慣に効率よく取り入れていけるようにしましょう。
まずは意味をしっかり理解する
理科や社会などでは、それぞれの語句の意味を始めに確認しないと「意味の分からない言葉」のまま暗記をすることになり、記憶に定着しづらくなります。また、理解が不十分だと、一問一答には対応できますが、「なぜそうなるのか」「他とどう違うのか」などが説明できず、応用問題や記述問題に対応できなくなります。
語句を覚える際には、「なぜその出来事が起きたのか」「他とどのようなかかわりがあるのか」などほかの知識と関連付けて理解しておくことで、それらの情報を手がかりにして思い出しやすくなります。暗記に入る前に、授業の中でその語句の意味や関連事項、因果関係などをしっかりと確認し、復習をするようにしましょう。
「思い出す→答えを確認する」のステップを守る
暗記をする際には、「思い出す」という作業がとても重要になります。思い出す際に脳にかかる負荷が情報の記憶に効果的と考えられているためです。この「思い出す→答えを確認する」のステップを繰り返すことで、情報を取り出すアウトプットが早くなっていき、忘れにくくなります。赤シートを活用して暗記をする際も、すぐに答えを見るのではなく、思い出す作業にしっかりと時間をかけるようにしましょう。
思い出すポイントをつくる
覚えたい言葉をぱっと思い出せるようにするためには、自分なりの思い出すためのポイントをつくっておくとよいです。例えば、「なくよ(794)ウグイス平安京」のような語呂合わせをつくっておくと、「平安京遷都→794年」というようにぱっと思い出しやすくなります。思い出すポイントのつくり方については、以下のようなものがあります。
・語呂合わせ【例:なくよ(794)ウグイス平安京】
・ダジャレ【例:ランラン(run)気分で走る】
・ストーリー化【例:ヨーロッパから西に進むとインドに着くと信じて向かい、アメリカ大陸をインドと思い込んだコロンブス】
・イメージ化【例:状態変化→固体は粒子がぎゅうぎゅうで満員電車状態、液体は広い道をすいすい歩いている状態、気体は空も自由に飛べる状態】
・関連付け【例:戦国時代:織田信長→鉄砲→長篠の戦い、豊臣秀吉→刀狩・太閤検地→全国統一、徳川家康→関ヶ原の戦いで決着→徳川幕府の征夷大将軍】
授業で確認する際には、先生と一緒に思い出すポイントも確認するようにすると、記憶に定着しやすく忘れにくくなります。
【声かけの例】「平安京遷都の年は、「なくよウグイス平安京」だから794年だね」
時間を決めて集中して行う
暗記を行うときは、まとめて一気に覚えるのではなく、短い時間で毎日繰り返し行う方が効果的といわれています。寝る前の5分、通学時間の5分など決まった時間の暗記を習慣づけることで、負担なく勉強ができるようになり、記憶にも定着しやすくなります。「思い出す」作業は脳に負荷がかかるため、まずは5分と時間を決めて取り組むとよいでしょう。 また、授業の前半にミニテストで覚えているかを確認する時間をとるようにすると、「暗記→ミニテスト」でさらに記憶が定着することが期待できます。
成功体験を積ませる
暗記に継続して取り組めるようにするには、成功体験を積むことが大切です。「覚えられた」という経験を積み重ねることで、勉強へのモチベーションにつながるからです。成功体験を得るためのポイントとしては、「覚える量をなるべく少なくすること」「印をつけて可視化すること」が効果的です。例えば以下のような工夫も取り入れられます。
・カレンダーにチェック
・ポイントカードにシールを貼る
・取り組んだ内容に応じて進捗バーを伸ばしていく
・暗記カードを活用
・覚えた部分をマーカーで色付け
また、「授業のミニテストで〇点取れたらシール」などご褒美を決めておくとやる気につながります。子どもに合った方法で、成功体験を積むための工夫をしていきましょう。
暗記のコツについて詳しく知りたいときはこちらの記事をチェックしてみてください。
▶暗記のコツを掴んで成績アップ!小中学生が楽しく覚える方法とは
赤シートを活用して、暗記学習を効率化しよう
赤シートは効率よく暗記学習を行うための便利なアイテムです。タイミングや場所を選ばずに、繰り返し暗記学習に取り組めるのが大きな特徴です。自分に合ったペンや赤シートを見つけて、取り組めるとよいでしょう。
また、暗記学習でしっかりと記憶に定着させるためには、「思い出す」という作業が重要です。教科書やノートをただ見るだけではなく、赤シートで隠しながら繰り返し覚えていくことが、効果的な暗記学習のポイントとなります。
赤シートをうまく活用して、子どもに合ったやり方で暗記学習の習慣をつくれるよう、サポートしていきましょう。
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