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いまでは多くの中学生にとって、生活に身近な存在となっているスマートフォン。このスマホを学習に活用できれば、生徒がより楽しく勉強に取り組めるのではないか、と考えている先生も多いのではないでしょうか。
しかし、スマホ学習は、スキマ時間を活用できたり生徒のモチベーションを引き出せたりする一方で、「遊んでしまわないか」「集中できるのか」といった不安もつきものですよね。
そこで、この記事ではスマホ学習のメリットと注意点を整理し、学習効果を高めるための工夫や導入のポイントを紹介します。
塾の宿題や家庭学習に取り入れる際の参考にしてください。
スマホ学習のメリット
まずは、スマホ学習が生徒にもたらす主なメリットを見ていきましょう。
- 思い立ったときにすぐ勉強できる
- 苦手な分野を効率的に勉強できる
- 学習の記録が残り、達成感が得られる
- 自分から勉強する仕組みが作れる
- 疑問が生じたらすぐに解決できる
1つずつ詳しく解説します。
思い立ったときにすぐ勉強できる
スマホは、パソコンと比べて立ち上げに時間がかからず、机や作業用の席も要らないため、場所を選ばずすぐに使えます。
たとえば、電車やバスでの通学中や習い事の待ち時間、夕食前のほんの5分間など短い時間でも、スマホを使えばすぐ勉強に取り組めます。手軽に使えるスマホだからこそ、ちょっとしたスキマ時間を勉強時間に活用できるのが大きな強みです。
スキマ時間を勉強に活用できれば、部活や習い事で忙しく、なかなかまとまった学習時間が確保できない生徒も、少しずつ学習時間を積み重ねられます。生徒にとって「勉強を続けやすい」環境を整えることにつながるでしょう。
苦手な分野を効率的に勉強できる
スマホを使って学習できる教材の中には、AIを活用して各生徒の学習状況を分析し、間違えやすい問題や苦手な単元を、自動で個別に出題してくれるものもあります。こうした教材を使えば、生徒は「どこを勉強すればいいのか」迷うことなく、苦手な分野を効率よく克服できます。
苦手な問題に集中的に取り組める仕組みがある教材なら、限られた時間でも成果を実感しやすくなるでしょう。
苦手な内容を自動で出題し、解答後すぐに丸付けまでしてくれる仕組みがあることで、無理なく効率的に苦手分野の対策ができます。こうして自然に苦手克服のための勉強ができる点も、スマホ教材の大きな魅力です。
学習の記録が残り、達成感が得られる
スマホ教材は、学習時間や正答率などが自動で記録されるものも多く、生徒は自分の学習成果の確認を、いつでも手軽にできる利点があります。
たとえば、習い事の待ち時間や夕食前などのちょっとした時間でも、スマホを開けばグラフや数値で「これだけ頑張ったんだ」とすぐに実感できるでしょう。
このように、自分の努力の成果を数値としていつでも確認できることで、生徒は少しずつ成長している自分を感じやすくなります。小さな達成感の積み重ねが、さらなる学習意欲となり、勉強に前向きに取り組み続けられるようになるのです。
自分から勉強する仕組みが作れる
スマホ教材の中には、正解率によるポイントやレベルアップなどの仕掛けを通して、勉強をゲーム感覚で楽しめるものもあります。
勉強に苦手意識のある生徒でも、「昨日より点数を伸ばしたい」「次のステージに進みたい」といった気持ちによって勉強へのやる気が引き出されます。
さらに、スマホの通知やリマインド機能を活用すれば、「今日は勉強するのを忘れていた!」と気づくきっかけになり、自発的な学習の習慣づけにも役立ちます。
このように、スマホを使って自分から勉強に取り組める仕組みを作ることで、勉強が「やらされるもの」から「自分で続けられるもの」へと変わっていくでしょう。
疑問が生じたらすぐに解決できる
スマホは、何かを「知りたい」と思ったら、即座に情報を得られるツールです。
分からない言葉の意味を検索して調べたり、図解や動画で確認したりと、スマホを使えば、生徒が学習内容を理解するための情報に短時間でアクセスできます。いつも手元に置けるスマホなら、疑問が生じたとき、すぐに検索できます。
疑問をすぐに解決できると、「分かった!」という小さな成功体験が積み重なり、生徒の自信や勉強への前向きな気持ちにつながるでしょう。
スマホは、知りたいことをすぐに調べられる便利なツールですが、その一方で、ネット上の情報には誤った内容や偏った意見も含まれています。情報の「発信元」を確認する、複数の情報源を比べるといった工夫を、先生からも伝えていきましょう。
スマホ学習を導入する際のポイントとスマホ教材の選び方
スマホを上手く学習に活用すれば、生徒のやる気を引き出す心強い味方になります。その力をより発揮させるためには、使用上のルールを整え、スマホ教材を慎重に選ぶことが大切です。
ここでは、塾でスマホ学習を導入する際に先生が意識したいポイントを紹介します。
スマホを使った学習のルールをあらかじめ決めておく
スマホは自由度が高い分、使いすぎや遊びへの脱線につながりやすい面もあります。だからこそ、最初に使用ルールを決めておくことが大切です。
たとえば、「1回のスマホ学習は30分まで」といった使用時間の区切りや、「学習のために画面を見るとき以外は、スマホを手元から離れた所に置く」などの約束事を設定するとよいでしょう。また「勉強が終わったら自由に使ってよい」といったメリハリをつけたりすると、無理なくルールを守りやすくなります。
ルールをあらかじめ保護者と共有しておくと、塾と家庭の両方で声かけがしやすくなり、学習習慣の定着にもつながりやすくなります。
紙教材やノートと組み合わせて活用する
スマホ学習は手軽で効率的ですが、画面操作のみで完結してしまうため、より深く理解したり、考えを整理したりすることを生徒に促すには、そのための工夫が必要です。
また、スマホは、英単語や計算などのテンポよく繰り返す学習には効果的な一方で、画面が小さいため、図や長文を整理したり、複数の資料を見比べたりするような学習には不向きです。文字の配置の自由度が低く、長い文章や数式・図などを書きにくいため記述式の問題演習や書きながら考える学習にも適していません。
そのため、学んだ内容をノートに書き出す、記述式の問題は紙で解くなど、紙を使った学習と組み合わせることが効果的です。
たとえば、以下のように組み合わせることで理解を深められます。
- 英単語をスマホ教材で覚えたあとに、ノートに書いて確認する
- 数学の問題をスマホ教材で解いたあと、紙に式を書いてもう一度考えてみる
教科書などの紙教材で基礎を押さえたあとに、スマホ教材で暗記を進める方法も効果的です。学習の目的や内容に合わせてスマホと紙を組み合わせることで、知識の定着がより確かなものになります。
学習アプリ『ラナペ!』なら、自分の認知特性に合わせた得意な覚え方を選べるため、自分の強みを活かし、効率的に知識を定着させることができます。
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指導や宿題に活かせるスマホ教材を選ぶ
スマホで使える学習アプリは数多くありますが、ゲーム性が強すぎたり、学年に合っていなかったりするものもあります。
塾でスマホ教材を活用する場合は、生徒の学年やカリキュラムに合い、授業の復習や宿題にしっかりと結びつく教材を選ぶことが大切です。
また、使い方についても先生のサポートが欠かせません。たとえば、学習アプリを宿題に使う場合は、先生が「何をどれだけやればよいか」範囲を指定することで、生徒の効率的な学習の定着につながります。
『KK-BOOK』は、教育開発出版の紙教材に対応したデジタルブックです。対応する教材の内容をもとに、解説・ドリル・動画などの豊富なデジタルコンテンツを組み合わせて使うことができます。授業の補強や家庭での演習に活用しやすく、塾での授業の延長として安心して導入できる教材です。
▶ スマートフォン・タブレット・PCで閲覧できるデジタルブック『KK-BOOK』 https://www.kyo-kai.co.jp/digital/kk-book/index.html
生徒に意識させたい、効果的なスマホ学習のための注意点
次は、実際に生徒がスマホを学習に使うときの注意点について、考えてみましょう。ちょっとした習慣や心がけの有無が、学習の質や継続のしやすさを大きく変えていきます。
ここでは、特に生徒に意識させたい2つのポイントを紹介します。
スマホを活用するときは、学習に集中できる環境を整える
スマホは手軽に学習に活用できる反面、SNSの通知や他のアプリが気になって集中が途切れやすい面もあります。たとえば、学習中にメッセージの通知が届いて確認しているうちに、いつの間にかSNSや動画アプリを開いてしまった、といった経験のある生徒も少なくないでしょう。
だからこそ、スマホを学習に使うときには、学習だけに集中できる環境づくりを意識させることが大切です。学習中はすべての通知をオフにする、スマホを使う時間をあらかじめ決めておく、などの対策が効果的です。また、勉強に使うアプリだけをまとめておくなど、他のアプリに注意が向かないための工夫も大切です。
このような工夫を授業や面談で伝え、生徒がスマホを使う場面でも学習に集中できるよう、意識づけを促しましょう。
スマホを長時間使いすぎないようにする
スマホは、いつでもどこでも使える便利なツールですが、長時間の連続使用は避けるよう、先生が配慮してください。休憩を入れずに画面をずっと見続けていると、目の疲れやドライアイ、視力の低下につながることがあります。また、首や肩のこりや頭痛、姿勢の悪化や腰痛といった身体への影響や、疲労の予防も大切です。
生徒には「スマホを使う際は、必ず合間に休憩を挟むこと」を習慣づけさせましょう。「スマホ学習は、30分を目安に一旦区切る」「学習アプリを使ったあとは軽く体を動かす」など、ちょっとした意識づけが有効です。
また、夜遅くまでスマホを見続けると、脳が覚醒して寝つきが悪い、眠りが浅くなるなど、睡眠の質への影響も指摘されています。寝る直前の使用は控えるよう呼びかけるなど、適切な利用のためのサポートもしていけるとよいでしょう。
スマホを適切に使うことは、学習効果を高めるだけでなく「自己管理力を育てることにもつながります。生徒がスマホの便利さに流されず、自律的に使いこなせるよう、先生の声かけで支えていきましょう。
スマホ学習を味方につけて、生徒のやる気と学びをサポートしよう
スマホ学習は、生徒が勉強に自発的に取り組みやすく、学習を習慣化しやすいという大きな利点があります。一方で、使用法によっては、集中力が途切れやすい、健康面に影響が出るなど、注意が必要な点もあります。
生徒と一緒にスマホ学習のルールを決めたり、スマホ教材と紙教材と組み合わせて学習を進めたり、先生の工夫によって、より効果的にスマホを勉強に活用することができます。スマホを心強い味方にできるかは、まさに取り組み方次第。スマホ教材には生徒が自分から勉強に取り組み、やる気を伸ばしていける仕組みがたくさんあり、授業のフォローアップにぴったりです。
今回の記事では生徒の理解がより深まり、学力アップにつながっていくスマホ学習の活用法をご紹介しました。保護者との連携も大切にしながら、先生の温かく適切なサポートで、スマホ学習を効果的に使っていきましょう。
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